占冠村では、エゾシカを地域の貴重な資源としてとらえ、2012年に解体加工施設「ジビエ工房森の恵み」を建設し、鹿肉の販売や加工を積極的に行ってきました。また、エゾシカの農業被害軽減と保護管理を目的とし、道内で2番目となる「猟区」を2014年9月15日に設置しました。村のハンターは、難しいクリーンキル(頭、首、胸部を狙い仕留める方法)を心がけており、その結果、質の良いエゾシカの肉を得ると同時に、良い状態の鹿革も手に入るようになりました。

 今回の取り組みは、これらの鹿革や角に付加価値をつけて将来のクラフト事業を育てるために、鹿革のサプライチェーン(皮がどのような過程を経て、クラフトの原材料である革になるのか)とコストを検証し、さらには鹿革や角の特性を活かした商品化のアイデアを抽出しました。  また、地域で暮らす人々に、鹿革の価値を理解していただくために、鹿革クラフトを体験する機会を設け、鹿革製品を使用してもらうきっかけ作りを行いました。

 今後は、これらのノウハウを基盤として、鹿皮の保存方法などの問題点を解決し、クラフトマンの育成を支援するなど、エゾシカの製品が地域に根付くように、更なる取り組みを進めていきます。

2016年3月 占冠村エゾシカクラフト開発委員会

 
占冠村エゾシカクラフト開発委員会
〒079-2201 北海道勇払郡占冠村字中央 占冠村商工会内 電話 0167-56-2473